6月10日(火) ~
6月16日(月)
塩山まこと 展Ⅱ
地球防衛軍
子どもの絵をいつまでも飾ってくれるところは珍しい
七十年ぐらい前 宇宙人と地球人の戦争の映画を見て
幼稚園で友だちと楽しげに描いた絵がどこかで入選して
数人の子供らと嬉しそうに賞状を抱えた写真があった
今七十歳を超えてやっと自ら絵と向き合うようになると
これは私のもっとも苦手な学問という分野に
足を踏み入れてしまったのだと気がついた
絵は遠くから見るに限る
いざ制作に入ると楽しむよりも辛い時間が多くなる
コンプレックスとジレンマに苛まれながら
考えもしなかった現実と対峙しなければならない
思いがけない自分
出口の無い迷路
超えられそうにない壁
追い詰められて完全に無力になった自分が存在する
絵を描くという作業はこういうことなのかと思う
七十年前 幼稚園児の私が面白半分にふざけて描いた作品を
私の親はどの部屋にも飾ってくれなかった 今回の個展でリベンジ
塩山まこと