1. HOME
  2. イベント
  3. 大阪府
  4. 大阪駅・梅田駅・福島・淀屋橋・本町
  5. Books Gallery Coffee iTohen 
  6. 上村亮太 展「すきとおった、たべもの」

12月2日(土) ~

12月18日(月)

上村亮太 展「すきとおった、たべもの」

iTohen 上村亮太 展「すきとおった、たべもの」

すきとおった、もの。
すきとおった、たべもの。

ぼくは、まず、まあるいものから描き始めました。

僕は、まあるい感じのものを描くのが苦手なので、僕にとって、まあるいものは、
すきとおったもののうちの、ひとつなのかも知れない、と思ったからです。
テーブルの上の果物や、お椀や、そういったものから描き始めてみました。

それから、自宅の近くの公園や草むらも描いてみました。
草や土の匂いとかも、すきとおったものの、ひとつだと思っていたからです。

僕は、人がたくさん集まる場所は苦手だし、イルミネーションや花火も苦手なのですが、
ある日、夜の街の雑踏を歩いている時、この夜の街を埋め尽くすような大勢の人達の、
それぞれのひとりは、皆、それぞれのお母さんから生まれてきたのだな、となんとなく思って、
それからは、今までとは、全く違った目で、夜の街の群衆なども見るようになりました。

すきとおった、たべものとは、
いのちの存在、というのか、いろいろなものの、本質的な在り方のような気がします。

僕は、いつまでたっても、まあるい感じのものを描くのは苦手だし、
まったく大したことはないのですが、
上手く描こう、ちゃんと描こう、とさえ思わなければ、
絵を描くことほど楽しいものはないように思っているので、
これからも、少しづつ、自分の好きなように描いていければ、と思っています。

「すきとおった、たべもの」という言葉は、宮沢賢治の童話集の序文に使われていた言葉です。
僕が、神戸の、とある古いレストランで食事をしている時、
そのレストランの佇まいから、ふとこの言葉を思い出し、イトヘンと言う場所の存在とだぶって、
この場所での展覧会のタイトルにしようと思いついたものです。
なので、この展覧会も、今回の僕の絵画も、宮沢賢治や、その作品とは、ほとんど関連はありません。

上村亮太

上村亮太さんの存在を知ったのは、いつだったか・・・と言うのも、40年近いキャリアを持つ、言わばベテランの美術作家で、どこかしこの展示空間で拝見していたのです。
まとめて作品を拝見して、お名前と作品が一致したのは、神戸の老舗画廊であるギャラリー島田さんでの発表でした。その作品群を拝見した時、まさに意味が分からなくて、しかし、その意味の分からなさは、観るものを突き放したものではなく、画面の奥底にぼんやりと、しかもひっそりと焚かれている炎のように感じもしました。それは、温かい灯りのようでもありました。

話はそれますが、イトヘンと言う場所を開いて、丸20年になります。当方にとってその記念すべき時に、上村さんのような実力をお持ちの方に展示をしていただくことは、大変な光栄だと感じております。ぜひ、一人でも多くの方に、作品をご覧頂く機会になれば嬉しいです。

日 時2023年12月2日(土)~12月18日(月)11:00〜18:00(最終日 〜17:00)
※期間中 土・日・月曜日のみ開催
場 所Coffee Books Gallery itohen 大阪府大阪市北区本庄西2丁目14-18 富士ビル1F
H Phttp://www.itohen.info/
S N S
備 考※詳しくはこちらをご覧ください。

EVENT

新着イベント