サラリーマン時代や普通の酪農家だった頃、世の中やその業界の問題に関してもがいている自分がありました。景気が悪いだの天候が悪いだの餌の設計がどうしたの、乳価が安いだの、組合が問題だの・・・でもぼくには関係のない事だと気付くようになりました。すべては自分の中にあると。
父が亡くなり、間もなく妻が病気になり亡くなるという経験の過程で、失うものは大き過ぎたのですが、多くを得られたのです。機会の中の問題を取り上げて言い訳するよりも、問題の中にある機会を見出そうとしてきました。
本をたくさん読んだ時期でもありました。『マスターの教え』や『アルケミスト』、『7つの習慣』などはいつも手の届くところにあり何度も何度も読んだ本です。『マスターの教え』の初めには「僕は自分の運命の主人だ」と書かれています。パウロ・コエーリョの名著、アルケミストからは直感に従う勇気を学び、彼の他の著書から「魔法の瞬間」を逃してはいけないと心に刻みました。常にその先に進むこと。また、スティーヴ・ジョブスが最後のスピーチで残した言葉は有名ですね。

Have the courage to follow your heart and intuition.
「自分の心と直感に従う勇気を持とう」
They somehow already know what you truly want to become.
「心と直観とはあなたが本当に求めるものを知っています。」
Stay hungry, stay foolish.
「ハングリーであれ、バカであれ」
ストイックな話ではなくて、シンプルに風のように生きようとしました。世にあるシステムの中でもがくより、自分らしいスタイルを創るしかないと思い、描きはじめたのがルーラルカプリ農場です。スタート前から何度も辛酸を舐めましたが、実は結構楽しいものです。
まだまだ道の途中で不細工な農場です。でも不細工なままで進化していきたいのです。

- vol.01 はじめまして!
- vol.02 新しい世界づくりのために
- vol.03 ヨーロッパより戻ってきました
- vol.04 関東へ行ってきました
- vol.05 いつも心はニュートラルで
- vol.06 命に感謝していただく
- vol.07 豊かな生活を取り戻す秘訣とは
- vol.08 「頑張る」のではなくて
- vol.09 時代を越えて生きるということ
- vol.10 ありのままの自分でいられるものを創りたい
- vol.11 知らない世界に連れてって
- vol.12 不完全さこそ、素晴らしい個性
- vol.13 不得意なことはしない
- vol.14 矛盾があるから人生が楽しい
- vol.15 素の自分に自信を持つということ
- vol.16 目に見えない実在するもの
- vol.17 お金やモノより、人を残したい
- vol.18 音は自分の指の中にある
- vol.19 東京より、農場を想う
- vol.20 本質をしっかり見つめて、継続する — 農場のゆく年くる年
- vol.21 自由を捨てるのも、また自由!
- vol.22 念願の新しいトイレが完成しました