かなどこや

鉄という素材はいろいろな表現が可能です。柔らかな曲線や重厚な直線、華やかでデコラティブな唐草や落ち着いていてシンプルな格子など。

ここ岡山では古代より製鉄が行われており、かつての鍛冶屋の 槌音と僕の槌音が重なっているような、そんな気がすることもあります。同じようにこの炎で鉄を「赤め」て、 多分同じようなこの肘の角度でこのタイミングで鉄を叩いていたのでしょう。　

こうして作られたこれらの作品にももちろんそれぞれにコンテキスト（文脈）が孕まれています。当然それはこれからの時間、未来に対しても開かれています。ものづくりは連綿と続くコンテキスト（文脈）の上に成り立つものですが、同じように、皆様それぞれ一人一人もまた、 連綿と続くコンテキスト（文脈）の上に成り立っています。

これらの作品とともに過ごされるお客様のこれからの時間が、より豊かなものになるよう、ハンマーの一振り一振りに思いを込めて製作しています。