
先日、また関東に出張してきまして、取引をさせて頂いているレストラン、ワイン店、菓子店などへご挨拶に行って来ました。ご挨拶めぐりという名のグルメツアーなのですが、実際にはグルメツアーという名の仕事です(笑)。どちらにしても本当に楽しい日々です。そんなことをしているといつも思うことがありまして、人と話していてもよく言うのですが、「ぼくの知らない世界へ連れてってくれるのか」ということです。
ぼく自身は、何に関してもまだ分からないことばかりだと自分で知っています。ですがたとえば料理だったりすると、ぼくの知っている好みのものを出された時には「なかなかいいね!」あるいは「まあまあ」ということになります。ちょっと生意気なようにも聞こえますね。いやそれは実際、本当にぼくの大好きな期待するようなもので、それはそれで嬉しいのです。でも、そうではないぼくの全く知らない世界に連れて行ってくれるようなものを提供してくれた時の心躍る気分。これがやっぱり最高ですね。「あなたの好きなそういうのもいいですけど、このようなものはいかがですか?!」「おぉ〜!!」というやつです。「おまかせ」が好きなのです。そこにホスピタリティが加わって、すごい御もてなし感となり、忘れられないひと時となるのです。

豪勢な料理のことだけを言っているのではないのです。小さなものの中には小さな感動が、大いなるものには大きな感動が。ぼくの場合、普段が小さな感動です。ときどき大感動。「インプレッシヴ」です。普段はとても質素なのですが、美味しいものばかり食べて遊んでいるみたい、とからかわれたりすることがあります。実際にはすごく勉強させてもらって、結果すごく仕事しているのです!
料理でも音楽でもアートもビジネススタイルも農場も、そして人も同じです。たとえば音楽などは、だいたい大衆が好むものをつくって売れば、まあそれなりのセールスになることもあります。でもジャンルに関係なく本当に分かる人にとっては、それがどうした?となるのです。ぼくにも好みはあるのですが、それでも常にぼくの知らない世界に連れてってくれる音楽との出会いを求めるわけです。そうしていると結構頻繁にすごいものと出会うんですね。求めるとそこに待ってくれていたのかと思えるくらいに。不思議です。分からない人にはさっぱり分からないものかもしれません。食も同じ。アートもそう。人も。
好みのものばかりに囲まれているのが良い事とも限りません。時にはちょっと違和感のあるものにも敢えて触れてみて、自分の安心領域を超えてみるのはいい刺激になります。知らない世界は楽しいものなのです。そのようなものや人と繋がって生きていられる事はなんて幸せなことでしょう!
ルーラルカプリ農場もそのような農場でありたいと思い、そんな場所を目指しています。五感をたっぷり使って刺激的な日々を一緒に楽しみたいのです!

- vol.01 はじめまして!
- vol.02 新しい世界づくりのために
- vol.03 ヨーロッパより戻ってきました
- vol.04 関東へ行ってきました
- vol.05 いつも心はニュートラルで
- vol.06 命に感謝していただく
- vol.07 豊かな生活を取り戻す秘訣とは
- vol.08 「頑張る」のではなくて
- vol.09 時代を越えて生きるということ
- vol.10 ありのままの自分でいられるものを創りたい
- vol.11 知らない世界に連れてって
- vol.12 不完全さこそ、素晴らしい個性
- vol.13 不得意なことはしない
- vol.14 矛盾があるから人生が楽しい
- vol.15 素の自分に自信を持つということ
- vol.16 目に見えない実在するもの
- vol.17 お金やモノより、人を残したい
- vol.18 音は自分の指の中にある
- vol.19 東京より、農場を想う
- vol.20 本質をしっかり見つめて、継続する — 農場のゆく年くる年
- vol.21 自由を捨てるのも、また自由!
- vol.22 念願の新しいトイレが完成しました