6月11日(土) ~
7月3日(日)
小澄正雄 硝子展
広い工房の片隅にシャボン玉のような硝子の球体が無数に積み上げられている。それは制作途中でひび割れができてしまい完成には至らなかった品々。小澄が制作する硝子の多くは吹き竿に取り付けた硝子を型に吹き込んで成型する「型吹き硝子」という技法で作られている。口の厚みにかけてはかなり薄く作るため、完成に至る作品はかなり少ない。いわゆる歩留まりの悪い器である。型吹き硝子の魅力は輪花鉢などにみられる形状にあるが、やはり一番の味わいは型を写し、完璧な形を目指すその中に宙吹き硝子とは異なる僅かな揺らぎにある。
今展ではその繊細な違いを感じていただけるように展示には折敷や膳を用いた展示をします。日常の器としてご覧いただけると幸いです。