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6月14日(土) ~

6月29日(日)

林志保 Recollection

GALLERY crossing 林志保 Recollection

林志保は、自然石を粘土に押し当ててその凹凸を写し取る「トレース」の手法を応用し、偶然性と手の意思を重ねた有機的造形を生み出してきました。
石のかたちをなぞる行為の反復は、無数の触覚的な記憶を彼女の手の中に蓄積し、やがて自身の内にある「かたちの記憶」へと昇華していきます。
今展では、その記憶をたどりながら、手捻りによって新たに形を立ち上げる「Recollection」の試みを紹介します。
そこには、かつて偶然に委ねていた行為に対して、意志をもって応答する林の姿があり、より強い存在感をもって作品を現そうとする姿勢を感じます。
林の造形には、自然との対話や命の循環といったテーマが通底し、幼少期に体験した震災に紐付く命と再生の記憶、山や森の中での自然体験が、彼女が「めぐり」や「たどる」と表現する行為として作品に息づいています。
その造形は、何かを象ろうとするのではなく、「かたちそのものが生まれてくる過程」に寄り添うような在り方で生み出されており、土という素材の持つ記憶や、表面に施された質感の変化によって、観る者の感覚や記憶を静かに喚起します。
陶という素材の可塑性と焼成による変化を活かしながら、造形そのものへ深まる眼差し。
ギャラリー開廊以前から10年余りにわたり見守ってきた彼女の歩みは、近代陶芸、抽象造形の系譜を背景としつつ、自身のルーツを見つめ直す地点の入り口へ。
ここから立ち上がる新たな表現の兆しに、心が静かに震えます。

日 時2025年6月14日(土)〜6月29日(日)13:00〜17:00
※定休日 水・木曜日
※作家在廊日 6/14(土)、6/15(日)
場 所GALLERY crossing 岐阜県美濃加茂市太田本町2-3-22
H Phttp://gallerycrossing.com
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備 考※詳しくはこちらをご覧ください。

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