6月23日(金) ~
7月3日(月)
赤木明登×KURO「Othello」
しとしとと降る雨の音が心地よいこの時季に
白金台では初めてとなる「塗師」赤木明登さんの展覧会を開催いたします。
本展のテーマは「Othello」。
KUROと対極にある白のうつわは極限まで木地を薄く挽き、拭き漆で仕上げたもの。
「儚げで朽ち果てていくような美しさをもつうつわ」
赤木さんがそうおっしゃるように口元の薄さ、木目の透けた表情など
漆が自然物であるということをより意識させてくれる佇まいに魅了されます。
湿潤な空気に包まれて生き生きとしている漆と共に
みなさまのご来店をお待ち申し上げております。
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赤木さんの「KURO」
KUROというブランドを立ち上げるにあたり、
お声がけしたのがきっかけでおつきあいが始まった塗師「赤木明登」さん。
5年程前、能登にある赤木さんの工房に伺うと
赤木さんと奥様の智子さんが温かく迎えてくださいました。
KUROというブランドを創りたいのですとお話をすると
「僕の作品は一言で黒と言っても様々な黒がありますよ。そのラインナップがあれば”黒の奥行き”を表現できると思います」
と心強いお返事をいただきました。
実際に作品を拝見すると艶があるもの、黒の奥に赤味を感じるもの、レザーのような質感があるものなど
様々な表現に取り組まれていることに気が付きます。
本展でお取り扱いする黒は拭き漆で仕上げたもの。
黒の奥に見える木目など、木が本来もつ表情を愉しむことのできる作品です。
赤木さんの「白」
昨夏、久しぶりに赤木さんのところにお伺いしてきました。
雨晴での展覧会をお願いしたいと思ったからです。
赤木さんから
「今回は白い作品をだしましょうか?」とご提案頂きました。
以前、雨晴に届いた白の作品がとっても美しかった記憶がよみがえり
是非お願いしますとお返事をしました。
赤木さんとのお打ち合わせの後に伺ったのはプレオープン中だった
赤木さんと「料理人」北崎裕さんがつくる「茶寮 杣径(そまみち)」。
赤木さんと黒田泰蔵さんの作品を主軸とした贅沢なラインナップのうつわに装われていたのは
能登の食材の美味しさを存分に引き出した北崎さんのお料理。
能登の山奥にある古民家を「建築家」中村好文さんが手掛けた心地よい空間で
至福のひと時を過ごすことができました。
出てきたうつわの中で印象的だったのが紙のように薄くて繊細な赤木さんの「白」の作品。
本展に向けて作品や杣径について、赤木さんがコメントを寄せてくださいましたので皆様にもご共有させて頂きます。
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器として成立するギリギリの「うつわ」
(赤木明登さんより)
今年、能登の山奥で、自分の「うつわ」をつかって料理を出すお店を始めました。そもそもねその店のためだけにつくったものです。自分の店ならば、他ではできないギリギリのことができるはず。たとえば、欅の木地を光が透ける紙のように薄く挽いて、漆を塗って仕上げる。でも器として充分な強度はありません。うかつに片手で持ち上げたりすると、パリッて、壊れてしまいます。だから細心の注意を払って、時間をかけて、丁寧にあつかわなければならない。これを誰かに買ってもらっても、すぐに壊れたと𠮟られてお終いでしょうね。すべて自分でやるからできることなんです。修理も自分でできますし。だから他に出す気なんかぜんぜんなかった。なのに、来られるお客さん、来られるお客さん、つぎつぎと、どうしても欲しいと仰有る。それならばって、つくって、ちゃんと説明して、お渡ししてみることにしました。もちろん壊れたらお直しもします。
器としては、ギリギリ。だけどそれが美しいのは、どこか儚いからなのでしょうか。散りぎわの桜とか。沈む前の夕陽とか。あらゆる朽ちて消えていくものとか。そういうのを思い出します。
白と黒の拭漆仕上げだけです。シリーズの名前は「Othello」です。シェークスピアの悲劇ですね。ゲームの語源にもなっています。
日 時 | 2023年6月23日(金)~7月3日(月)13:00~18:00 ※休業日 6/27(火)・6/28(水) ※作家在廊予定日 6/25(日) |
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場 所 | 雨晴/AMAHARE 東京都港区白金台5-5-2 |
H P | https://www.amahare.jp/ |
S N S | |
備 考 | ※本展はご予約不要となりますのでご都合のよい時間に是非お越しください。 ※詳しくはこちらをご覧ください。 |