中村ゆずこ展「白く揺れる」

日常生活の中で見かける好きな形や線。
時間の移ろいに庭先で揺れる影、夜の部屋の壁に姿を現わす影。
楕円形や雲形をした白や黒や茶色の石。
こころの隙間に入り込むものをつかまえたくて、中村ゆずこはキャンバスに向かう。

夕方の透明で暗く青い空気、杉の匂いの中を散歩する時。
気分一新させてくれるものを描く。

かたちあるもの、ないもの、
それらは中村ゆずこが引きだす輪郭線によって姿や気配を現わし、
空間にふわりふわりと白く揺れている。

中村ゆずこ Yuzuko Nakamura
1982年生まれ。
高校卒業後19歳から22歳までフランスのパリで絵を学ぶ。
『アカデミー・ドゥ・ポールロワイヤル』に所属。2004年に帰国。
現在は岐阜県高山市で絵を製作中。

2012年 グラフィック「1_WALL」展ファイナリスト。
2017年 ヨロコビtoギャラリーにて初個展『ミントグリーン』。
2018年 同ギャラリーにて個展『目の前を横切るもの』。
2020年 沖縄県国頭郡本部町「ホルトノキ」で約2ヶ月に渡り滞在制作を行う。
2020年 ヨロコビtoギャラリーにて個展『はっぱの奥になにかいる』。
2023年 同ギャラリーにて個展『白く揺れる』。