4月1日(土) ~
4月9日(日)
工藤由美 展
小さな布片を繋ぎ合わせ、大きな布へと作り上げていく。
昔から、国の東西を問わずに行われていた布継ぎの技術。
工藤さんが韓国で学んだという「ポジャギ」作りもそんな布継ぎの1つです。
小さな端切れも捨てることなく大切に使い切りたい。
そんな思いから発展していったポジャギ作りは、規則性のない自由な布片の組み合わせが特徴です。
違うものが集まりながら生まれる「まとまり」。
それは同じものが集まって生まれる規則的な「まとまり」とは違う、調和による「まとまり」。
まとまっていながらも窮屈に感じない。
人間味のある美しさ。
光を通すと陰影ができるポジャギを「布のステンドグラス」と言うらしい。
規則性のない影たちは、光の生命力を奪うことなく美しい影絵を描き出す。
そんな「ポジャギ」に私は理想の人間社会を重ねてしまう。
だから思う。
美しいポジャギを生み出すことができる人は、きっと人の理を理解している人なのではないかと。