5月10日(土) ~
6月1日(日)
灰色の安息 – Gray Serenity – 伊庭靖子 小川真由子
伊庭靖子さん、小川真由子さんの二人展が始まります。
伊庭靖子さんは、近年は“もの”の質感に注目し、うつわや風景など身近なものをその空気感を含めて描いておられます。
小川さんは、パート・ド・ヴェールという粉ガラスを型に詰めて焼成するガラスの技法で制作されており、2022年の三人展から三年振りの登場となります。
お二人の作品に共通するのは“光”。
透明なイメージがあるガラスですが、小川さんのガラスは薄いヴェールがかかったような不透明です。
光を通してみるとその色と光の混ざり合いが何とも詩的です。
伊庭さんは写真に撮った対象物を絵の具で描かれていますが、描きたい“もの”が光の粒となり、作者の手により再び画面に表れます。それぞれの作品にはどこか光をまとったようなアンニュイさがあります。
タイトルの灰色は、光と暗闇の間に存在するもので、光の強弱で色や形は濃くも薄くもなります。
作品と私たちの間にある空気感を表す言葉のようにも感じます。灰色が私たちの心にもたらす穏やかな時間。
そのようなイメージから安息となりました。
新緑が眩しい五月…、伊庭さん、小川さんの作品世界へご来遊ください。
—gallery サラ
伊庭靖子 YASUKO IBA 「untitled 2025-02」 h65.2×w53cm (F15) Oil painting 身体で直接感じるような「見る」経験は、物の形を超えた触覚的な感覚であり、見えないものを視覚化するようにも感じます。 今回の作品では、ガラス質の釉薬や風景の空気といった「膜」による光と色の微細なズレや差異を意識し、変化する透明感や触覚的な感覚を感じ取っていただければと思います。 京都市生まれ。嵯峨美術短期大学版画科専攻科修了。 主な個展に「伊庭靖子展─まばゆさの在処─」(2009年、神奈川県立近代美術館)、「伊庭靖子展 まなざしのあわい」(2019年、東京都美術館)など。 主なグループ展に「感覚の領域 今、「経験する」ということ」(2022年、国立国際美術館/大阪)など。
小川真由子 MAYUKO OGAWA 「薄膜」 h4.2×w22×d19cm/「ボウル」φ13×h8cm Pâte de verre 傍らに在ることで、ふと心が静かになるようなものであればと願い、制作をしています。 パート・ド・ヴェールの透明と不透明を行き来するような質感、色と光の関係について考えを巡らせています。 茨城県生まれ。筑波大学比較文化学類卒業、富山ガラス造形研究所にてガラスを学ぶ。硝子企画舎(東京都墨田区)所属後、2021年より茨城県にて制作。近年の個展に「ROOM016」(2024年、Dowel/東京)「パート・ド・ヴェール」(2024年 921GALLERY/岡山)、グループ展に「現代作家茶碗特集」(2023年、日本橋三越本店)など。
日 時 | 2025年5月10日(土)~6月1日(日)11:00~17:00 ※定休日 月・火曜日 ※在廊日 5/10(土)伊庭、小川・6/1(日)伊庭 |
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場 所 | gallery サラ 滋賀県大津市北比良1043-40 |
H P | http://www.gallery-sala.jp/ |
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備 考 | ※詳しくはこちらをご覧ください。 |