11月18日(土) ~
11月26日(日)
八木橋昇 陶展
「うつわには水や食べ物、また空気を盛り、そして無くなっていく、“場” としての在り方があると思う。
暮らしの中で静かに在って、その場、その時に使われ、
そして変化もしていくうつわであってほしいと、願っています。」
八木橋昇さんは、ご自身の作るうつわについてこうおっしゃいます。
「場としての在り方があると思う」
これは八木橋さんのうつわに対する哲学なのだと思います。
時間と空間の掛け合わせ(時間×空間)によって生まれる「場」は、そのすべてが一度きりのものです。
そんな多様性を受け止め、共に在ること。
それが八木橋さんが考える「うつわの在り方」なのではないかと思いました。
「自身の生活から生まれてくるうつわなので、時間(年代)と共に作るものが変わってきます。
社会の流れがあり自身も変化していく中で、変わらないものは、うつわ作りが好きだということです。」
好きだからこそ、変わることを受け入れることができる。
変化を恐れず向き合える。
そんな八木橋さんを作家さんとしてはもちろんのこと、人としてかっこいいなと思いました。
時と場所に合わせ、季節や食材との兼ね合いでいろいろな空間が生まれるので、
それに合わせて色合いや釉薬の肌触りを試していますと言う八木橋さん。
展示会ではその時々に向き合っているうつわを見てもらえたらとおっしゃっていました。
この展示会が、“今の八木橋さん”と出逢える場になっていただけたらと思います。