11月3日(金) ~
11月12日(日)
三浦侑子 ガラス展
「吹きガラスという技法が好きで制作しています。
2000年以上前から、ほとんど変わることなく人々が続けてきた仕事なので、
古いものを学びながら現代の暮らしに似合う素朴なガラスを作りたいです。」
ガラス作家 三浦侑子さんの言葉です。
彼女の話を聞き、私は「彼女は伝統の担い手だなぁ」と思いました。
宮大工棟梁の小川三夫さんが「伝統は引き継ぐ過程で自分なりに考えて、少しずつ変えていっていいものなんじゃないかと思う」と言っていました。
確かに、今と昔が同じでない以上(材料や環境など)、ただやり方を真似ているだけでは伝統を受け継ぐことなどできないのだと思います。
今あるものの中でどうやったらそれができるか。
知恵を絞り、試行錯誤してみるからこそ伝統は「生きたもの」として受け継がれ、また次の世代へと繋がってゆくのだと思います。
三浦さんが大切にされているのは、そんな「生きた伝統」なのではないかと思いました。
そしてそれは、彼女が「好きなこと」をしているからこそ可能なのではないかと思いました。
今回の展示では、三浦さんの作品を幅広くご覧いただけたらと思っています。
日々の暮らしにしっくりはまる、伝統が息づくガラスたちに出逢いに来てください。