組紐
紐の歴史は諸説ありますが、古くは縄文時代、埴輪に見られた衣装を結わえる縒紐にはじまり、奈良時代には仏教伝来とともに組紐の技術が入ってきて、平安時代は宮廷や社寺の装飾に、鎌倉時代は禅や茶道華道の道具として使われ、江戸時代には武具を固定したり兜や鎧の飾り紐、刀を支える下緒など武士の実用品として急速に需要が増え、やがて芸妓の帯締めや小物などから町人にまで普及したといわれます。 「紐には汎用性と柔軟性があるので人々の暮らしから切り離せない道具として、それぞれ時代の背景が組紐を必要としてきたのではないでしょうか」 と語るのは 「昇苑くみひも」 営業課長の能勢将平さん。
組み方、糸の材質、色のバリエーション、太さなど組み合わせによって組紐の種類にもデザインや用途にも無限の可能性があります。 「昇苑くみひも」 では、この特性を生かして着物や仏具、茶道具など昔ながらの和小物から、名刺入れやストラップ、アクセサリーなど時代のニーズに合わせた雑貨まで幅広い製品を制作・開発し、手作業と機械で対応しています。
工房にずらりと並ぶ製紐機は紐の種類に合わせて約30種。手組み道具の複雑な動きを再現する独特のもので、この機械を扱う下準備にも職人の熟練した手作業が必要です。ここから製品に仕上げていくのも細かい手作業の連続。工房内の組紐教室では、地域の人々が手組みの組紐の技術を習得し、それぞれ自宅で手分けして製品づくりを行っています。そこには、町ぐるみで守り育てる伝統産業の理想的な姿がありました。
正絹ストラップ 厄除け 1,470円(税込)
昇苑くみひも
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