タイ編 その九

タイの旅が終わりました。暖かい人びとの笑顔と心遣いと、手作りのものがそこかしこにあるタイ。素朴な仏教の国、タイ。

自然に溢れ草花の香りと果物の美味しさに魅了される国、タイ。必ずまた訪れてみたい国です。

もし次回タイにくることがあるのなら、まずチェンマイに行きたいな、と陽子さんに話すと、もうすぐ関西空港からチェンマイ行きの直通便がはじまるよ、と。そして実際、はじまりました。今では乗り換えなしでチェンマイまで行けるようになりました。陽子さんたちご夫婦はチェンマイが雨季にあたるころ、日本に帰国し、通いながら加賀市のご自宅の改装をはじめています。短期滞在用のアパートもあるので、日本⇔タイの気軽な一人旅ができそう。

タイ滞在の最後の晩、私たちはギターの生演奏が付いた川べりのレストランで、ささやかなディナーを食べました。若い演奏家たちはとても心に沁みる演奏だったので、ラインナップを聴いて、多分この曲ならやってくれる、と思い、ニール・ヤングの《ハート・オブ・ゴールド》をリクエストしてみました。

I want to live, I want to give
I’ve been a miner for a heart of gold.
It’s these expressions I never give
That keep me searching for a heart of gold
And I’m getting old

私は生きたい、私は与えたい
私は優しい心を探し出そうとする鉱夫だった
決して口では言い表せない思いのために
私に優しい心を探し続け
そして歳を取っていく

タイで聞くニール・ヤングは甘いモヒートのミントの香りと相まって、心の奥底まで沁みていきました。ありがとう、タイ。

遺伝子の風景 タイ編 完