徳島県編 その一

お店の名前がツバメとあじさい、と聞いて、その心は?とお尋ねするとどちらも好きなものだから、とおっしゃったオーナーの浜松美奈子(はままつ・みなこ)さん。そのお店は徳島市の旧商店街らしき路地にひっそりとありました。古びたトタンの外壁、サッシの入り口、もとは何だったのでしょう、本当にさりげないエントランスのガラスに「ツバメとあじさい」の絵が描かれていなければ、すっかり見過ごしてしまいそうなくらい。

ツバメとあじさいツバメとあじさいツバメとあじさい

でもでも、中に入ればシンプルな中に、ちょっと尖ったセンスも見受けられ、オーナーさんはなかなかの目利きとお見受けすることができました。
お店の中も、差し色に時々赤いものがあるだけで、ほとんどモノトーンで統一されセンスの良さがうかがえます。
中でも目をひくのはブレンドティーや、ハーブティーの品ぞろえ。どれもテイスティングしたくなるものばかり。そしていつも美味しい焼き菓子を提供してくれているというnu-café sweetさんのヴィーカン焼き菓子、YELKA×nookさん のオリジナルグラノーラ、旅キッチンさんの穀物コーヒー、そのほか夏物の帽子、アクセサリー、かばん、くつ下、ヒバの防虫・除湿材。などなど、実用的なものもそろっています。

気になったのは窓際のガラス瓶にならぶ水栽培の球根たち。何年目なのでしょう。しっかりたっぷり根をつけて、濃い緑色の芽をいっせいに伸ばしています。お店の中にはユーカリの枝が下がって植物が好きな浜松さんの心が伝わってきます。
植物を育てるのが上手な人のことをGreen Finger(緑の指)と欧米では呼ぶそうです。育てる人の思いは指を通じて必ず植物につたわりますものね。そして緑が生き生きと飾られるお店の中は必ずよい気が流れるのです。

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路地のお店の片隅でローズヒップとハイビスカス、そしてレモングラスのブレンドされたハーブティーを飲み、美奈子さんと雑貨談義をしながら午後のひと時を過ごす、それができたらその日1日、ほっこりするに決まっています。