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心に種を植えられて

山口一郎(画家)
1991年~1993年在籍

はじめて 長沢節先生を
 デッサンの授業で見た時の僕の感想は
 「東京て こんな人いるんだー!!」
 でしたね
 僕の住んでいる静岡県浜松市の田舎には
 絶対いない人でした

セツ・モード・セミナーは
 絵を描きに行くことが目的ですが、
 セツに集まる生徒に 
 素敵な仲間を作ってくれて、その仲間達で
 面白いことを考えさせてくれる場所
 だった様に思います

僕は
 学費が安く
 「東京に行ってみたい!」
 という 軽い気持ちで
 セツ・モード・セミナーに入り
 そこで セツ先生のデッサン、
 色鮮やかで色が踊っている様な水彩画
 を見て 憧れ、
 セツの生徒の絵を見て憧れ、
 仲間ができて 一緒に
 映画を見たり 音楽を聴いたり
 美術館やギャラリーを回ったりして
 田舎者の僕の 価値観 センスというヤツが
 ずいぶんと変わりました

そして今 僕は
 画家という仕事をしています
 絵の展示をさせて頂いてる
 東京南青山のギャラリー
 ディーズホールのオーナーの
 土器典美さんは 
 初期のセツの生徒だった方です

セツ先生にも 土器さんにも
 そして星先生にも
 共通して感じることがあって

いつまでも 少年 少女 なんですよね
 (ちょっと不良)

セツに入学して
 セツ先生から
 心に種を植えられて
 それを育て ちゃんと花を咲かせた人は
 みんな ずっと
 少年 少女 (ちょっと不良)
 なんだと思います

今 ディーズホールで展示をすると
 星先生が来てくれて絵の批評をしてくれます
 僕は それがすごくうれしい

もし セツ先生が生きていたら
 僕の展示を見に来てくれるだろうか?と
 ときどき考える
 そして どんなことを言ってくれるだろうか
 セツ先生に
 「この絵いいじゃない Aーー♫」 て
 言われたら 

泣くな

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  1. 星信郎 より:

    一郎君の絵をみていると、もやもやを吹き飛ばす小気味のよい線と明快な色面に圧倒されて、ぼくの心はぐらぐらと少年?になる。
    そして何かひとつ、いちゃもんつけてみたくもなる、それは幼い少年のように。実はそれが批評!

    そんな少女のような人が青山のディーズホールにも一人いるんだね。 ぼくから見れば一郎君も少年。

    • 山口一郎 より:

      星先生へ
      コメント ありがとうございます!
      とても 嬉しすぎます!

      うれしくて
      コメントを何度も
      読み返しています

      僕も
      セツ先生が心に植えてくれた種が
      今 花が咲いているのでしたら
      ほんとに うれしいですか

      泣くなー

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