なつかしいな。あの頃、空にそびえるビルの群れをかき分けセツに出会う前、わたしは服飾の学校に通っていたんだっけ。
小田急線の端から端まで満員の人をよそに、毎朝課題の縫いものを車内でする毎日。
本当になんにも知らなかったけど、一見きらびやかな人たちが集うそこに、わたしはいつもどこか、ふーん。と、さめていた。
ある日、糸を買いに購買に。なんとなく本棚に目をやると縫いものや専門書の中に、え!!?
背表紙に"弱いからすき"とあった。知らず知らずそれを手にしていた。どこから湧いてくるやら涙がとまらず、会えた。と思えた。その場で本の最後に綴られていた番号に電話していた。
そう、その時、生まれてはじめて"自由"に出会えたんだった。
そおしてそこでの日々がはじまった。
どうにかこうにか、関わりたくて、感じたくて、デッサンモデルをしたり、昼も夜も学校に入り浸ったり。
授業中どこからともなくその姿より先に、纏った香りが先に教室にあらわれると言う、その洗練。とびきりの生きるアート。存在がA。先生のメガネの奥の眼差しを追いかけた。
ゲリラにもなれたけど、わたしの興味の先は、今まで出会ったことのない、何にもとらわれることのない軽やかな先生たちや、場に佇む淡い余白や余韻のようなものだったのかもしれないな。
根っこで、"これ、これだよ"と、細胞ごと感動出来たその日々の経験が、いまになり、わたしになっていった。
それからも「わたしが描きたいものは?」と自身に問い続けた。手探りで進んでいったその先は、絵の具や紙、キャンバスからも日本からもはみ出して、なぜか、チェコにあった。
いまは、数百年のふるい家で、種をまき、木を植え、森をあるき、自然とともに、食べるものや花の器たちをつくっている。
わたしは、わたしの物語を生きる。
あなたは、あなたにしかない物語がある。
それはどこでもいい。
何をしていても、何がなくても。
そこには色がある。
あの時、夢にみた、
あいまいで、たしかな、あの色たちが。
みんな、それぞれの色で描き
混ぜ合わせ、またけずり、
そして自分の理想に近付く
それが明るい色であってほしい。光ってほしい。
頑張れ!❤️
駒野さん
すてきなお言葉ありがとうございます。
たくさんの色を想いました。
そうですね。色の先にあるものが明るくあれますように!ありがとうございます。
きらきら光るもの好きな、おおのあきさん。 いまもシャープに作品A!ですね。
夏になると想い出す。セツの花壇の自然発生のビワ苗木は、抜きとって捨てるつもりが、それを持ち帰って自分うちの庭に植えたのが、おおのあきさんだった。あいにくそのビワの木は実を付けなかったそうだが。そのきもちが嬉しい。 遠い昔の話です。
セツ先生は、チェコの映画「存在の耐えられない軽さ」を観て憧れて、こっそりひとりで、プラハへ旅行してましたが、時は流れて、、、いま、おおのあきさんがチェコに住んでる。いいね。
星せんせい
思いがけずこのようなカタチでふたたびお便りできますこと、うれしくなつかしいです。
ビワの木のこと、覚えていてくださりおどろきました。あの頃から自然に惹かれていたのでしょうね。セツで育ったものをお迎えできるなんてと、あの日は、うれしくて、ビワの木とともに、セツから代官山まで歩いたものでした。
色々なつかしいです。
はて、先生を描こうとおもいましたが、わたしの中で先生やセツでのすべては、ちょうど目の前の器のなかにありました。器のなかの粒々は種で、撮影のあとにすぐ蒔きました。また、それは巡り巡るでしょう。セツ先生がチェコにいらしていたなんて、とてもうれしいです。
このお話しをいただけたおかげで、あの頃の光がよみがえり、すてきな旅ができました。星せんせい、お元気なによりです。またきっと皆さんが集まる時に日本いれば、お伺いできたらなぁて、ほわほわ想いも巡ります。
どうかお元気で。
たくさんのひかりをありがとうございます。
あき より
あきさん、
はじめてあきさんの長い文書を読んだ気がします。
「あ、あきさんはかつてここにいて、いまそこにいて、ぜんぶあきさんなんだ。」と少しルーツをみえて、とても嬉しいです。
せつ先生もセツモードセミナーも本当は存じておりませんでした。
でも、ここの皆さんの文書と絵を読んで(見て)、なんと素敵な方なんでしょう(ほかの先生たちも含めて)と想像はできたよ。
うんうん、細胞の喜びね〜
何も知らない私にも、なんだかとても風と光の通る部屋への窓が、とても気持ちよく開けられたように感じています。
泣けちゃうなあ〜
あきさんとはじめて会った日も、それはそれじゃ美味しいお粥をいただいて泣いちゃったね。おかしいと思いながら(笑)
キラキラした記憶の瞬き、
ありがとうございます!
お元気でね。
ルニンちゃん
すてきなメッセージをありがとう。
読んでくれて、とても嬉しいです。
そうそう、ルニンちゃんとはじめて出会った日も、セツでの日々の様に、風通しの良い、ひらかれた、光そのものでしたね〜〜。
セツでの日々のひとひらが、そこにもありました。
文章を書くのも楽しかったです。
ありがとう。