
写真と文章
好きな映画は北野武監督作品・松田めぐみさん(長崎市立山)
写真の世界にのめりこむ前、映画がとにかく好きでほぼ毎週映画館に通っていた。その中で印象に残っているのは「アーティスト」という作品。カラー全盛の時代に敢えてのモノクロ・サイレント映画という部分に斬新さを覚え、一緒に見に行った友人と2~3時間議論したのもいい思い出です。 今やデジタル・カラーが当たり前になった写真の世界において、2月のワークショップはどこまでもアナログ体験。昨年生産が中止になったネオパンフィルムを使っての撮影から始まり、フィルム現像・写真の紙焼きまで、一連の流れを体験させてもらった。オートで一切見えなくなった過程を読み解いていくことにより、フィルムから写真になる仕組みを知ることができた貴重な2日間だったと思う。暗室で数秒間露光し現像液に浸されて浮かび上がってきたのは、いつも一緒に撮影しているフォーカスのカメラ仲間たち。デジタルのパキっとしたカンジもいいけれど、フィルムのふんわり優しい雰囲気も、フォーカスの仲間たちには程よく合うと思った如月の昼下がり。 私がフィルムカメラを手にしてから3年ほどでフィルムの種類が減っているけれど、これからも大いにフィルム撮影を楽しみたいと思う。優しい思い出をたくさん残していくために。