「木づかい」を選びませんか?

チルチンびと「地域主義工務店」の会の一員、福岡県の株式会社未来工房の金原といいます。今年、工務店の会で全国同時多発的に、木育イベント「森のとびら」を開催することになりました。どうして、私たちがこんなことをやりたいと思ったのか、少しだけ書きたいと思います。

木を使う文化を継承する工務店

「昔はどんなに雨が降っても台風のあとでも、この川が濁ることはなかった」
最近の気候変動は、みなさんも実感されているのではないでしょうか。九州も同様で、豪雨被害も毎年起きています。7,8年前、球磨杉の産地でこんな会話を聞きました。ちょうど台風が通り過ぎた直後、茶色に濁った水がごうごうと流れていました。
どうして濁らなかった川が、濁るようになったのか。
2020年、人吉では大きな豪雨災害がありました。もちろん降雨量が増えているのは間違いありません。私たちはもう、土砂災害が起きかねない山から逃げることしかできないのでしょうか。

木が使われなくなった、森林の国ニッポン
日本の国土の67%は森林です。昔話のおじいさんも「山へ柴刈りに」行きます。日本最古の歴史書『日本書紀』にはすでに植林の記述があり、先人たちは、このたくさんの山の恵みとともに生きてきました。
しかし私たちの暮らしは、戦後、山からどんどん離れてゆきました。プラスチックや電化製品にとってかわった木の道具や家。同時に樵、大工、木を扱う職人はどんどん減り、さらに木は使われなくなりました。

未来を見据え、今を選ぶ
環境、経済、文化、それぞれを考え合わせながら、様々な分野がお互いに及ぼす影響を考慮した適正な価値あるものをつくる社会、それが持続可能な社会であり、あるべき未来の姿です。未来の子供たちが暮らす環境や住まいを快適なものにするために、今、必要なことは、木に触れ、心地よさと、地球環境に及ぼす影響を知ること。その上で、木を使うこと。
森林の国で、森林と共に生きていくために、木を使う文化を継承する工務店が、杣人たちとともに「森のとびら」を開催します。ありたい未来のために、今、「木づかい」を選びませんか?

森林の国ニッポン

 

未来工房 金原

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