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グレーッシュの思い出。

毛利千津子(現代美術家)
1985年~1991年在籍

テキスタイルデザイナーで服地の完成品の絵を描いていた私は、坂井 晴近さんの個展を観て「こんな知的な絵を描く人がいるなんて。。。」と思い、迷いもなくセツ・モードセミナーへ。
   私もデザインや工芸というものではなく純粋に絵を描いてみたいと思ったからです。

セツ先生が好んで使っていた学童用のスター絵の具。水彩なのにマットでグレーッシュなのに凄く驚きました。まるで、プロバンスの光線の色みたいでキレイです。絵画の事をタブローということもセツで初めて知ったのです。
   セツ先生のカリスマ性。とても為になるレクチャー。何もが。。。途轍もなくセンセーショナルな事でした。

当時、私が制作で思考していた事は、日本の間のスポーンと抜けたフォルム。スーパーフラットをマチス的にフォーブに描いていくという事でした。それから、マチエールってつけていいのかな? などなど。。。
   あんなに純粋に貪欲に制作に打ち込めた事。セツ先生はじめ皆と共有出来た時間。空間性。中庭ではコーヒーを。セツの外の階段。とてもキラキラしていました。

そして。。。
   それは、ちょっぴりグレーッシュないい思い出です。

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  1. 星信郎 より:

    毛利千津子さん  こんにちは、星信郎です。
    ギンザ、アートホール。これは懐かしいですね〜。 セツ先生は女生徒に囲まれてる姿がいちばん良く見える、全く違和感ないのが不思議です。
    毎年アートホールでの展覧会は勢い盛んでしたね、若い頃の一時期に、なんの拘りもなく自由奔放な好き勝手に絵を描いて出品してみるのがセツ、アート展でした。あるときセツ先生は、改めて「かっこいい美術展としようか」なんて言ってましたよ。
    時の流れは早い早い、もう30年前の話ですね。

    • 星先生。
      こんばんは。
      アート展。銀座から画廊に迎うというのが
      また、いいんですょね。
      そして、アートホールに飾って貰える事が
      生徒達は、キラキラしたとても嬉しい出来事でした!
      そして、セツ先生に。。。
      キュ!おまえとか言われながら。。。
      ワイワイ先生を囲んで、写真を撮って
      貰い、今になっては、とてもいい思い出です。
      皆んな輝いていました。

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