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一目見て面白くて謎

中村 幸子(イラストレーター)
1978年~1983年在籍

1972年『装苑』1月号に創刊35周年パーティーのスナップ写真のページがあり、セツ先生のお姿をその時初めて見たような気がします。一目見て面白くて謎で、小学生だった私の中で どんどん想像が膨らんでゆき、のちにたくさんのステキなイラストレーター、デザイナー、スタイリスト、ミュージシャンといろいろなジャンルのおしゃれピープルを生み出している人と知るのでした。子供の頃見ていた大人の世界はとても魅力的でした。
 装苑の『おしゃれカレンダー』の加藤範子さんや『パリコレ』のユミ・シャローさんの絵を模写したり、高校生になると学研フェアレディー『ランチタイムス』の柳生弦一郎さんとまちこさんとハンサムな面々『ゲンイチロウのチョイチョイ話』は今も宝物です、そしてジュリーのコスチュームもされていた早川タケジさん、のちにNYで活躍されるペーター佐藤さん。みんなみんなセツの大好きな方ばかりでした。

大人になるのが本当に待ち遠しかったです。
 そんな思いを胸に待ちに待ったセツに!

それにしても、セツ先生のデザイン設計された校舎、空間の使い方がとても素晴らしく、飾ってある絵をいろいろな角度から見ることができるのはさすが考えられているなあと、あの距離感がなんとも言えず癒されるのでした。中庭でお屋根のあるソファーのブランコに揺られながら大きなポプラの木を見上げるのが大好きでした。
 ある日いつものようにぼーっとタバコを吸っていると、セツ先生が『ちょっとかしな』と私のタバコをスパーっと吸って『はいよ〜』と返してくれました。ちょっと飛びますが、ある時はイビサ島海辺で色と色の関係性についてお話してたり、そしてまたある時はアドリア海の砂浜で立ち入り禁止のフェンスを一緒に乗り越えたり。映像が断片的に蘇ってきます。

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  1. 星信郎 より:

    幸ちやん入学したころはセツ先生こんな感じだったかな? まだ帽子かぶってないね、デッサンさすが上手いね。
    いつもやんちゃで茶目っ気たっぷり、ひとをびっくりさせて面白がってましたね。上品に上品に上品に、他人の吸いかけ煙草を吸ったり、食べ残しを食べてしまったり、あの意外性には僕もいつも戸惑ったよ、でも後には慣れてしまったけどね。ところで 幸ちやん煙草まだ吸ってるの? 僕は吸ってる。

    • 中村幸子 より:

      星先生 コメントありがとうございます
      私がセツに入った頃にはセツ先生のヘアースタイルは短くなっていました。茶色ベースの編み込みのカーディガンをよく着られていて、とても可愛かった(失礼)です。セツ写生旅行楽しかったですね。ホテル ウエルカムにはセツ先生の絵が今も飾ってあるのかな?また行きたいですね♥️

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