news letter 「住まいと健康」を考える 東賢一

WHO電子たばこ報告書

電子たばことは、燃焼させて煙を吸入する従来のたばことは異なり、加熱によって発生した蒸気を吸入するたばこです。ニコチンを含む電子たばこもあります。電子たばこは、燃焼に伴う燃焼生成物が発生しないこと、たばこの先端からの副流煙が発生しないため、従来のたばこよりも喫煙者及び喫煙者周辺の人への健康リスクが低減されると考えられています。

しかしながら、これらに関するデータが不十分であることから、WHOは、電子たばこの屋内での使用や未成年者への販売を禁止すべきであることや、電子たばこが禁煙の助けになるとの主張を控えるべきと報告書の中で勧告しています。

WHOは、適切にコントロールされた電子たばこであれば、電子たばこの喫煙者は以前ほど有害物質を吸入することはほとんどないと考えられるが、どの程度健康リスクが低減するかは不明であると述べています。また、電子たばこの存在は、非喫煙者が喫煙を始めるきっかけになりかねないと懸念しています。

また、電子たばこであっても、電子たばこから排出されるエアロゾルは、室内空気中のいくつかの有害物質やニコチンや粒子状物質の濃度を上昇させるエビデンスが示唆されていると報告しています。例えば、電子たばこから排出されるプロピレングリコールで目や気道の刺激が生じたとの報告があります。

報告書は、以下のサイトからダウンロードできますので、ご関心のあるかたは、ご参考下さい。

WHOの電子たばこ報告書
http://www.who.int/nmh/events/2014/backgrounder-e-cigarettes/en/

 

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