ドイツの室内空気質ガイドライン-2013年のその後-
2013年3月では、14のグリコールエーテル及びグリコールエステル類のガイドラインを紹介しました。その後、アセトアルデヒド、ナフタレンの改訂値、2-エチルヘキサノール暫定値が公表されました。
2-エチルヘキサノールは、軟質塩ビ樹脂の可塑剤等に使用されているフタル酸エステル類がコンクリートのアルカリ成分と反応して二次生成すると考えられています。
ガイドライン2は健康影響ベース、ガイドライン1は予防のためのガイドラインです。ガイドライン2を越えていたならば、特に、長時間在住する感受性の高い居住者の健康に有害となる濃度と判断されるため、即座に濃度低減のための行動を起こすべきと定義されています。
ガイドライン1は、長期間曝露したとしても健康影響を引き起こす十分な科学的根拠がない値と考えられています。しかし、ガイドライン1を越えていると、健康上望ましくない平均的な曝露濃度よりも高くなるため、予防のために、ガイドライン1とガイドライン2の間の濃度である場合には行動する必要があると定義されています。
従って、ガイドライン1が、長期間曝露による健康影響を未然に防止するうえで目指していくべき室内空気質といえます。
1)アセトアルデヒド(2013年策定)
CAS No 75-07-0
ガイドライン1:0.1 mg/m3
ガイドライン2:1.0 mg/m3
2)ナフタレン(2013年改訂)
CAS No 91-20-3
ガイドライン1:0.01 mg/m3
ガイドライン2:0.03 mg/m3
3)2-エチルヘキサノール、暫定値(2013年策定)
CAS No 104-76-7
ガイドライン1:0.1 mg/m3
ガイドライン2:1.0 mg/m3