news letter 「住まいと健康」を考える 東賢一

住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査

現在、日本で進められている「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査」について紹介します。

この調査は、平成26年度から国土交通省が「スマートウェルネス住宅等推進事業」で支援しているもので、国土交通省補助事業として、一般社団法人日本サステナブル建築協会に設置された「スマートウェルネス住宅等推進調査委員会(村上周三委員長)」が全国の学識者及びモデル事業者等と連携して調査を実施しています。

この調査では、住宅の断熱改修前後の住環境と居住者の健康に関する調査を行い、どのような健康に対する影響があるかを調査しています。

住生活空間の省エネルギー化による居住者の健康状況の変化等に関する調査事業
http://swhsurvey.jsbc.or.jp/

先月2月18日に、第4回報告会が東京都内で開催され、断熱化によって、冬季の低室温が改善され、居住者の血圧が良い方向に改善されたこと、夜間頻尿にも関係する過活動膀胱症状が改善されこと、身体活動量が増加したことなどが報告されました。

住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する全国調査第4回報告
http://www.jsbc.or.jp/seminar/index.html

昨年2月1日に3回報告会が開催されており、その概要は、以下のサイトで公開されています。

住宅内の室温の変化が居住者の健康に与える影響とは?調査結果から得られつつある「新たな知見」について報告します
~断熱改修等による居住者の健康への影響調査 中間報告(第3回)~
https://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000198.html

断熱化による健康に対する影響は、良い方向に改善された調査結果がこれまで多く得られており、今後も研究が継続されます。

住宅の断熱化は、省エネに寄与するだけでなく、居住者の健康状態を改善することにも寄与することが本調査で明らかになってきました。

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