news letter 「住まいと健康」を考える 東賢一

WHOによる環境騒音のガイドライン

WHO欧州事務局が今年公表した「環境騒音のガイドライン:Environmental Noise Guidelines for the European Region」を紹介します。欧州地域となっていますが、騒音によるヒトへの影響に関しては、既往の科学的知見全般をレビューしてガイドラインを導出していますので、他の地域にも適用が可能なガイドラインとなっています。

Environmental Noise Guidelines for the European Region
http://www.euro.who.int/en/health-topics/environment-and-health/noise/environmental-noise-guidelines-for-the-european-region

騒音による健康影響には、循環器疾患、睡眠障害、認知障害、聴覚障害、胎児への影響、代謝への影響などがあります。ガイドラインの概要は以下の通りです。dBはデシベルという単位です。

1)交通騒音
ガイドラインの平均レベル:53 dB
夜間のガイドライン:45 dB(特に睡眠障害と関係)

2)鉄道騒音
ガイドラインの平均レベル:54 dB
夜間のガイドライン:44 dB(特に睡眠障害と関係)

3)航空機騒音
ガイドラインの平均レベル:45 dB
夜間のガイドライン:40 dB(特に睡眠障害と関係)

4)風力発電騒音
ガイドラインの平均レベル:45 dB
夜間のガイドライン:現時点では設定できない

5)娯楽による騒音(ナイトクラブ、パブ、フィットネス、スポーツイベント、コンサート、音楽イベント、音楽鑑賞(ヘッドホン)など)
ガイドラインの年間平均レベル:70 dB

ご関心のある方は、ご参考いただければと思います。

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