news letter 「住まいと健康」を考える 東賢一

WHO欧州による学校室内環境の現状と今後の方向性に関する報告書

報告書は、欧州地域における学校と幼稚園の調査結果を公表したもので、教室内のよどんだ空気、湿気やカビ、不快な室温、不便なトイレなどによって、児童生徒の健康影響や欠席率の増加、学業成績にまで影響を及ぼすと報告しています。

室内空気質では、教室内の換気不足やよどんだ空気の問題は、冬期にいくつかの国で生じていること、湿気やカビの問題も同様にいくつかの国で生じていると報告しています。

化学物質では、ホルムアルデヒドに関するWHOの室内空気質ガイドラインを超過している国はみあたらないが、ベンゼン、多環芳香族炭化水素類、他の揮発性有機化合物類の室内濃度が高い国が散見されています。

ただし、いずれの問題も、高所得国では調査データがあるが、低所得国ではデータさえ存在しないことが、さらに大きな問題となっています。

また、室内空気汚染対策を行ってきたいくつかの国では、それぞれの国の政策が有効に作用してきたことが証明されており、その他の国でも、室内空気汚染による健康影響の問題に取り組み、特に室内汚染源からの汚染物質の排出を削減する取り組みが必要であると報告しています。報告書は以下のサイトから入手できます。

Poor indoor environments at school

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