新春 2023

ミカちゃんへ

日本のお姉さんたち4人と同行を伴にして下さっていたアメリカ人大学教授のことを覚えていますか。
2008年7月ケンタッキー州べレアで開催されたクラフトフェスティバルに羊毛を素材にして大きなマットや小さなマット類、洋服や帽子などを創って日本から応募し参加していました。お父様を手伝っていたその日のミカちゃんのことは今でもよく覚えています。もう大きくなられてミカちゃんではないと思いますがミカちゃんと言わせてね。

私はミカちゃんのお父様が瓢箪で創られた器の色と松葉を使った口づくりがとても気に入り、いつか花をいけてみようと日本へ持ち帰りました。

実は日本でも昔から工芸品として酒器や花器などが瓢箪でつくられています。同じ瓢箪でもアメリカの瓢箪は大きくて驚きました。ミカちゃんのお父様の作品を拝見してからというもの瓢箪の奥深さと面白さを新鮮に感じています。そして口づくりに用いられている松葉は日本にも有る大きな大王松に違いないと確信していたところ、最近になって知人からの連絡でその大王松を入手することができました。丁度新年を迎える時期とも重なりましたのでミカちゃんのお父様の瓢箪に大王松をいけて、チルチンびと広場というウエブサイトに1月の花として掲載させていただいております。

日本ではお正月に松をいけて玄関や部屋に飾ります。松は1年中青々としているところから「いつまでもかわりなく」という願いを込めて新年を過ごします。
ちなみに、ウエブサイトチルチンびと広場には2017年より「卓上のひとはな」として毎月私の花が掲載されています。いつの日かミカちゃんにも見ていただきたいと思っています。

花材:大王松 菊 南天
器:John Smedly.Jr.

大王松 菊 南天