皐月 2019

そよそよと山吹の花が風に揺れる季節は一年のうちで最も過ごし易い好季と云えるでしょう。
山吹は人の作意が嫌いな花のひとつ、切ってそのままこれぞと思う器に挿すだけでまわりの空気を変える力を持っている。
そんな山吹をみて「七重八重花は咲けども山吹の実のひとつだになきぞ悲しき」と口にされる方がおられる。
旅の途中で雨に降られ蓑を借りようと立ち寄った家で娘から山吹の一枝を渡され「求むるは花あらず」と怒り、蓑を持ち合わせていないことを山吹の一枝で示した娘の意図を汲めなかったという武将太田道灌の山吹伝説を口伝えて識る。

花材:名残の山吹 卯の花 子てまり
器:中川幸夫の硝子/石

花材:菜の花、千鳥草、十二単、ミモザ、アネモネ、ラナンキュラス、スカビオサ

花材:菜の花、千鳥草、十二単、ミモザ、アネモネ、ラナンキュラス、スカビオサ

花材:菜の花、千鳥草、十二単、ミモザ、アネモネ、ラナンキュラス、スカビオサ

花材:菜の花、千鳥草、十二単、ミモザ、アネモネ、ラナンキュラス、スカビオサ