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蜘蛛の糸に水滴が連なって光っている様にヒントを得て絹糸に漆を弾かせ、毎日筆で漆を塗り重ね「育てる」。
今はほとんど輸入に頼る漆の原材料が自国で生産できない現状に心が揺れる。一本の木から生まれる漆の量はおよそ200gにも満たない。
木肌に傷をつけ漆を採取したらその後は樹は枯れてしまう。その分だけを使用して束にした作品「漆の木」シリーズは一本一本の漆の木が生きていたという証になるように、という気持ちを込めた。素材も技術も、制作過程も完成まで妥協をしないことを心掛けている。-
森田志宝
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略歴
1990年 京都府出身
2013年 富山大学芸術文化学部 卒業
2016年 富山大学大学院 芸術文化学研究科 修了主な個展
2014年「clearunclear」(企画展 ARTBOX152) 西田美術館/富山(上市)
2017年「こびりついた偶然」Ohshima Fine Art/東京
2019年「漆の表面張力」KUNST ARZT/京都
「漆雫」穂上画廊/富山(入善)
2021年「滴の放流」KUNST ARZT/京都
「滴を育てる/Growing drops」ギャラリー無量/富山(砺波)
「球体の正体」彗星倶楽部・古道具緑青・石引にて/金沢写真:池田ひらく
撮影場所:彗星倶楽部・古道具緑青・石引にて
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