おめぐり庵「唐傘の茅葺き円形道場」を訪ねて

愛媛県西予市宇和町稲生

 

ペンシルベニア州出身のグロス・ベンジャミンさんが、小さい頃から様々な武術を習い、古武術を学ぶため15年前に来日。日本で西予市明浜出身のパートナー昌美さんとめぐり逢い、グロスご夫妻自らの手で古民家を改修し、「ゲストハウスおめぐり庵」をオープンさせた。自然道、自らの武術の法儀を創設、武術家、気功整体師としてもご活躍されている。

ベンジャミンさんが開拓している山を「おめぐり山」と名付け、道場もこの山の中腹に位置する。礎石36石を並べ、六角形に丸柱を配置(ハニカム構造)、床下は床束の無い井桁組み構造(根太はタイコ卍に敷き、床板は厚30ミリ杉板)で中央は宙に浮いている。
小屋組みは48本のタルキ、棟納めはマツの蕪束(カボチャ束)に6本の合掌材が差さっている。屋根はガルバ菱葺き施工360枚、茅葺き厚700ミリ、オダレ屋根雌竹250本と3段階だ。棟飾りはベクトル平衛体のステンレスオブジェで避雷針も兼ね備えている。
今回、茅葺きには以前4年間ベンジャミンさんが梼原の茅葺き職人川上義範親方に弟子入りの如く学んだご縁で応援に駆けつけて頂いたという。5月中旬には刈り込みが完了した。

ベンジャミンさんが大切にしているのは「自然道」(じねんどう)の由来になっている「自然」。できるだけ地球を壊さない生活が好き「生かす」ほうが難しい、「殺す」のは簡単。
昔はアメリカの田舎でハンティング(動物狩り)とかやってた、今はお肉なし生活ですね。
自然の身体を作るためにも、地球もできるだけ壊したくない、その考えが武術にもつながるという。
OMEGURI-AN お(o)め(e)ぐ(u)り(i)あ(a)ん
「おめぐり庵」母音が全部入っていて「音の波動がある」と言われている 。