八幡浜ほない『稲見米穀・酒店』

愛媛県八幡浜市保内町喜木

稲見米穀・酒店

きすき橋を渡って、小路を降ると右手に築154年の稲見家の「稲見米穀・酒店」が在る。
30年前の大改修に続いての今回は台所の改修、及び建具等の修理である。

『亀のデザインが彫り込まれた持ち送りの並ぶ正面が良い。これにはワケがあって、元々この建物は、亀井喜平太邸として建てられている。「亀は万年」目出度い建て主の名にあやかったという寸法。合わせて波模様をあしらい、防火の願いも込めている。 何で建て主が解るかというと、幸いなことに建築当初の棟札が残されている。慶応四(1868明治元)年に手斧始(チョウナハジメ・・・大工が家の建築にとりかかった初めの日に行う儀式。)とされ、明治二年に棟上げ、大工棟梁は房治郎(日土村)である、とちゃんと板書きされている。棟札は貴重なタイム・カプセルなのだ。
*稲見さんが書き留めていたものを写させていただいた
初代家主 亀井喜平太直久 / 慶応四戊辰年霜月十有一日手斧始 1868年 奉招 屋船 々西 命 / 明治二己巳年 廾三日吉辰上棟 1869年 棟梁 房治郎(日土村)
*さらに大工手伝い15人 コビキ(木挽き)4人手伝い とあった。』
※2000年度発行「ほない町並み通信」(喜木集落を歩く 岡崎直司著より)

それにしても稲見さん、いつお会いしても実に人・モノを大切にする文化人である。