室内温度シミュレーション

小松の家(大阪市)

小松の家はOMソーラーの全館空調を採用していますが、一般的なエアコンで冷暖房した場合の室内温度をシミュレーションしています。

室温変化

上のグラフは大阪市で1年の中で最も外気温の下がる日、部屋にいるときだけ各室のエアコンをONする条件で室内温度の上り下がりを各時間毎にシミュレーションしたものです。下の青いラインが外気温。上の3本がトイレも含めたチェック対象の室温です。いずれも13℃を下回らない結果です。建物の断熱性能はもちろん、蓄熱、日射取得、換気、昼夜の雨戸、障子の開閉、換気、気密、生活を通して生じるエネルギー収支など計算条件はかなり細かく設定した上で導かれます。

日当り3D

上の図は、冬季の日影を表したものです。周辺の建物や軒を含む自身の建物形状も反映しています。冬の太陽の熱をじょうずに取り込むためには、敷地に入る日照をうまくキャッチすることが大切です。このようなシミュレーションを初期段階で行うことで、建物形状、配置などの基本的なことを設計に反映することが大切です。
また、敷地を購入する前、重要な敷地条件である日照のチェックとして活用することも考えられます。

表面温度3D

上の図は同日時の各室の床・壁・天井・開口部の表面温度を表したものです。家全体の温度変化が良く判り、トイレなど水回りとの温度差回避の目安になります。

通常のパソコンでこのような検証ができる時代になりました。シミュレーション結果と実際の検証を積み重ねることで、省エネ法の規制値(UA値、ηAC値)だけに惑わされることなく、各地域の気候に応じ、太陽の熱を利用したあたたかい家づくりに役立てたいと考えています。