兵庫県丹波篠山市
丹波篠山市には2つの伝統的建築物群保存地区(伝建地区)があります。一つは篠山城下の篠山伝建地区。もう一つは少し東にある福住伝建地区です。上の写真はひな祭りで賑わう篠山城下の商家の街並みです。
「河原町妻入り商家群」とあるように妻入り(切妻屋根の三角の方から入る)が並びます。町家は京町屋のように平入りが基本と思っていましたが、亀岡やこの地方には、摂丹型と呼ばれる民家の影響で妻入りが多いようです。厨子2階、平屋、妻の形や下屋の取付き方に変化があり、その納まりは現代の住宅設計にも大変参考になります。右は御徒が住んだ地域で、入母屋茅葺の住まいが残ります。
こちらは城下にある旧篠山町役場を保存再利用した観光施設。関西では観光パンフレットでお馴染みですが、大正12年の建築。ロマネスク意匠の中にも妻入りデザインが入り込んで、地域の持つ意匠の連続性があるように感じます。
こちらはもう一つの伝建地区。丹波街道に東西3.2キロにわたって並んだ福住伝建地区の街並みです。
宿場町の福住と、農村集落である川原・安口・西野々の4集落の違った景観が一つの街道沿いに連続して保存されているのは全国的にも貴重とされ、建築好きにはその違いと共通点を見つけるのが面白いところです。
篠山城 が 築 か れ る 前 の 八上 城 跡 の 高城山 か ら の 篠山盆地 で す 。 大 河 ド ラ マ の 「 麒 麟 が 来る 」 は 終 わ り ま し た が 、 の び や か な 風土 と 歴史 が ぎゅ っと 詰 ま った 篠山。 季節 を かえ て 再訪 し よう と 思 い ま す 。