旧新潟税関庁舎

信濃川の河口、佐渡への玄関口・佐渡汽船の向い側に国指定重要文化財「旧新潟税関庁舎」があります。

旧新潟税関庁舎

江戸時代末期に幕府はアメリカなど5か国と修好通商条約を結び、横浜・函館・長崎・神戸そして新潟の5港を開港することになりました。
その後明治政府により1869年新潟港が開港され、外国との貿易が始まります。
同年、税金の徴収や港の管理を行う「新潟運上所庁舎」が建てられ、後に「新潟税関庁舎」として1966年までの約100年間使用されたそうです。

建物の建設には地元の大工たちが参加し、先に開港した横浜や江戸などの洋風建築を参考に造ったといわれています。
屋根には特徴的な和風の塔屋、壁は漆喰なまこ壁、窓は弁柄色の鎧戸入り。
中でも漆喰で造られたアーチ状の入り口が目を引きます。
厳しい冬の日本海からの風雪による老朽化や1964年の新潟地震による被害を乗り越えた後、2年間の解体修復工事が行われ、竣工当時の姿に復元されました。
開港当時の税関庁舎として、現存する唯一の建物だそうです。