今年の春、新築開園した保育園。
コロナ禍が本格化した頃の開園。現場での打合せ中にも、コロナが話題になりましたが、現在の様な深刻な状況になるとは誰も考えませんでした。このコロナ禍はいつまで続くのか。世界の有り様がどう変わっていくのでしょうか。
間口が狭く奥行きが深い敷地で平面計画が制約された。
木造平屋建。仕上材に木を多用し建具も主な箇所は木製。
工事中に現場を歩くと、長年の付き合いの大工さんが皆高齢者になっていることに気付く。自分も高齢者になっているのだから、当たり前のはなしですが。
作業の休憩時間には後継者問題が話題に。跡取り息子がいる大工はごく僅か。他の職方でも跡取りは少ないらしい。だとすると今の職方達が引退するとどうなるのか。
在来の伝統技を持つ職人が絶滅の恐れあり。木材を刻んで削って組み立て、形にしていく大工職。土を練り鏝を使って平らな床や壁を塗る左官職。様々な意匠の建具を組み立てる建具職、仕上げの経師職・表具職、等々。
在来木造の建物を設計しても、それを形にしてくれる職人達がいなくなるのが目前に迫っているのです。
良質な住まい造りを続けるには後継者の育成確保が喫緊。「地域主義工務店の会」の存在意義のひとつです。