京都工芸繊維大学美術工芸資料館
4年前に亡くなられた瀧光夫先生の建築展。コロナの影響で中止されていましたが、再開され12月まで公開されています。私にとっては大学時代の恩師でもあり、卒業後もしばしばお世話になった先生です。
大阪万博ホールを皮切りにスケールのおおきな建築を、個人事務所としてコツコツと世に送り出してこられました。製図版に向かって、黙々とスケッチされる後姿が目に焼き付いています。根気よく情熱をもって設計に打ち込む建築家の姿を、我々後進に伝えていただきました。
上の図面はトレーシングペーパーにインキング、着彩された愛知県緑化センターの配置平面図。建築と緑のかかわりを生涯のテーマとされ、建築はその脇役であるとしてデザインされています。
こちらの模型は大阪府服部緑地都市緑化植物園。植物という自然物を、建築のフレームで切り取ることで、その魅力を一層引き立たせています。いつ訪れてものびのびと緑を楽しむ親子連れの姿が見られます。人々が集い楽しむ姿をイメージしながらデザインに情熱を傾けておられたように思います。