穀雨・葭始生
建築主からの要望の一つに、隣家に咲く「桜の花を眺めたい」とありました。
ダイニングに設けた窓は風を通すだけでなく、この要望に応えるための窓としても考えました。桜の一部を切り取るピクチャウィンドウとして、アルミサッシの枠を隠して窓枠もすっきり見えるように窓をデザインしました。
満開の桜の木を眺められるのは一年のうちほんの一瞬ですが、この時を楽しめる時間がこの家には十分にあると思います。日没前のマジックアワーに、出来ればテレビやラジオを消し、無音で眺めてゆったりと過ごしたくなります。
今年も桜が満開になるタイミングに伺うことが出来ませんでしたが、4月7日に見事な桜が咲いたと写真を送って頂きました。
「高屋の家」(岡山市)
施工:福富建設(棟梁:岩本健太)
設計:木下治仁建築設計事務所