玄関・外と内

佐久穂の家

玄関の表情は、時と場合によって様々。
固く閉ざされた重厚な建具の場合もあれば、外と内を緩やかに隔てるときもあります。
透明のガラスが入った縦格子の玄関引き戸に嵌め殺しの袖ガラス。
外から内部が透けて見えます。
ポーチ床に貼られているのは地元産「鉄平石」の乱貼り。
色味がきれいで、地元では公共施設から一般住宅までひろく使われています。

佐久穂の家
内部の玄関土間にも同じ鉄平石が貼られ、外からの客人を招き入れます。
内側からは、やはり外の景色が透けて見えます。
内と外が曖昧の関係は、日本民家の特徴的なところ。
玄関からの土間は広く、反対側に抜けることができます。
この住宅も玄関の先に土間のスペースがあり、そして外の庭へと繋がっていきます。

 

田中敏溥建築設計事務所との共同設計「佐久穂の家」