古都を一人ブラブラと歩いていたら、観光客も疎らな静かな路地で突然出会いました。
見事にツタに覆いつくされている、何やら歴史がありそうな建物です。
何故こんなことになっているのか、一観光客には想像しようもありませんが、圧倒的な印象を与えています。
蔦に覆われている建物を、以前は東京の街中でもよく見かけた印象があります。
しかし、オリンピックを前にしてというよりも、かなり以前から見かけることが少なくなったように感じます。
バブルという波をどこよりも大きく受け、その後も新陳代謝が活発な大都会では、街の変貌速度がことのほか早いということなのでしょう。
秋になって葉っぱが落ち、蔓だけになった状態も気になるところです。
蔦の建物を過ぎたところの、喫茶店のショーケース。
ここまでくると哀愁を通り越し、凄みすら出ています。
知らない街を歩き、年季が入った陳列棚などを見るにつけ、お店を開いたばかりのキラキラしていたであろう頃の、会ったこともないお店の人や街の風景を妄想し、過ぎ去った永い時間を感じることがわりと好きです。
蔦も一朝一夕で成長したわけではないということですね。