秋の気配を感じさせる「大洲いもたき初煮会」

愛媛県大洲市

臥龍山荘・不老庵

臥龍山荘・不老庵

臥龍山荘・不老庵

 

大洲市柚木の如法寺河原で30日、元祖大洲のいもたきシーズン開幕を告げる初煮会(実行委員会主催)が開かれ、多くの人達が夕暮れの肱川に吹く涼しい風に秋の気配を感じながら鍋を囲んでいる。いもたき期間は10月中旬まで。

江戸時代から伝わる「お籠(こ)もり」という行事が起源。肱川が運ぶ肥えた土で育ったサトイモを持ち寄り、親睦を深めた風習が、1966年に観光事業化し、いもたきは現在、醤油ベースの鶏がら出汁が主流になっている。

この初日は、団体客がござを敷き飲食を楽しんだほか、いもたき約1000食分と300匹の天然鮎の塩焼きが無料で配布され、多くの市民が河原を埋め尽くした。
川向うには重要文化財に指定された数寄屋建築の臥龍山荘・不老庵が望め、現代の慌ただしい時間をこの河原は忘れさせてくれる。