土蔵の文化

先頃、新潟県の北東部に位置する関川村というところに行く機会がありました。
山形県と隣接する山間の村で、道には消雪パイプと呼ばれる融雪装置が埋め込まれているほどの豪雪地域です。
訪れたところは、その中でもさらに奥に入った地域、50軒ほどの小さな集落です。

土蔵の文化

10年ほど前に信州の温泉街で見かけた、蔵の板戸を再利用したお店

訪ねたところには母屋はすでに無く、使われなくなって久しい小さな土蔵だけが残っていました。
何気なく廻りを伺うと、多くの家に土蔵が併設されていることに気がつきました。
おそらく多くは、収穫した米を収納するためであり、農器具などの保管場所として利用されたのだと思います。
思い返しますと、この関川村に限らず新潟県の北東部の地方には、土蔵を持った旧家が多かったような気がします。
ちなみに私の出身地は新潟県の南西部で、豪雪地であり米農家が多い土地ですが、土蔵を持っている農家をあまり見かけることはありません。

小さな土蔵ですが、入り口には網戸、板戸そして漆喰が塗られた防火戸と三重の扉がしっかりとおさまっています。
同じ県内でも異なる文化、とても興味がわいてきました。