
『かんだ』夏号(かんだ会発行)というタウン誌を読んでいたら、「レオ ・マカラズヤの四代目 木内尚武さんに聞く」というページがあった。駿河台下の交差点から、神保町に向かって左手を行くと、たくさんカバンのさがった店がある。そこが、レオ マカラズヤである。この記事も、その不思議な店名についての話から、始まる。
それによると、商売を始めたのは、明治39年頃。当時は、客と店との駆け引きで売値が決まった。そういう商習慣を改め、値引きはしない明朗会計の店ということで、マカラズヤにした。その後、三代目が無敵のライオンから、レオとつけたというのであるらしい。そして、こんな話も。
〈…… 最近のトレンドというなら、やはりビジネスリュックですね。昔はビジネスマンの持ち物と言えば、手持ちの皮カバンというのが主力でした。しかしパソコンを使い出して以降、大きく変わっちゃいましたね。それと3.11の大震災後は、この辺りのビジネスマンでも、車ではなく自転車通勤をする人が急に増えた。何かあった時の移動手段を考えてのことなんでしょうね。……〉
カバンには、 時代を詰めて背負うのである。
