ハモニカ横丁朝市今も昭和の香りを残す、小さな間口の商店街。東京・吉祥寺駅のすぐそばにある「ハーモニカ横丁」は、戦後間もなく誕生しました。その名称は、小さな店がたくさん並んでいる様子がハーモニカの吹き口に似ていることから命名されたといわれ、現在も100軒あまりの店舗が営業中です。

ハモニカ横丁朝市「夜の飲屋街の印象が強いハーモニカ横丁ですが、少し前までは八百屋から肉屋までそろっていて、終日にぎわう場所でした。しかし、残念ながら昔に比べると活気が薄れてきたので、まず横丁に親しんでもらえるきっかけになればと、朝市をはじめてみることにしたのです」と語るのは、ハモニカ横丁朝市実行委員会代表の林さん。小さいころから横丁で育ったという林さんは、身近すぎて気づかなかったそうですが「初めて横丁を訪れる方は少し入りづらい感覚がある」と知ったことが、朝市を企画するきっかけにもなりました。こうして2011年6月に立ち上げられた「ハモニカ横丁朝市」。横丁の正式名は“ハーモニカ”ですが、語呂がよいので朝市では「ハモニカ」と略した名称になったそうです。当初は15店ほどではじまった朝市も、じわじわと人気を集めて最近は50~60店に。地元の店はもちろん、横丁の魅力にひかれて多方面から参加されています。

ハモニカ横丁朝市訪れたのは2013年12月、一年で最後の朝市でした。日曜日の朝7時過ぎ、冬の夜が明けたばかりの吉祥寺の街はまだ眠っていますが、ハーモニカ横丁だけはすでに多くの人でにぎわっていました。横丁にある飲食店もいくつか朝から店を開け、朝市の特別メニューを提供しています。まずは、ぐるりとひとまわり。最初はどこを曲がったか分からなくなりながら、次第に「あの角を曲がると何があるのだろう?」とワクワクしながら、左右に広がる細い路地を思いつくままに歩きます。行ったり来たりしていると、ようやく位置関係を把握。次からは、1軒ずつじっくり見て回りました。

コロッケサンド横丁全体が、朝からおいしそうな香りに包まれています。その場で炭焼きした魚を定食にして提供している店には行列ができていました。路地の端に上手に並べられたテーブル席で、皆さん朝からもりもり召し上がっていました。これはぜひ次回味わってみたい! ほかにも、朝食にもってこいの店がいくつかありました。私が朝ごはんにいただいたのは、まず、作りたてのコロッケサンド。目の前で揚げたコロッケをパンに挟んでくれるのです。熱々をいただきます! 老舗の和菓子屋さんでは、手づくり餅を網で焼いてくれる磯辺焼きをいただき、エスニック料理店のサモサにまで手を出して、もうお腹いっぱい!

ほかにも、焼き菓子や雑貨、アンティークに占いまで、幅広いジャンルの出店者が集っています。「朝市をはじめて一番の収穫は、出店者同士やお客さまなど、新しい出会いや結び付きが生まれていることです。継続は大変なことも多々ありますが、これからも細く長く、楽しい朝市を目指したいと思ってます」という、実行委員会の方々のがんばりが少しずつ実を結んできていることでしょう。最近は、若手店主が横丁での営業を希望されるなど、今も成長するハーモニカ横丁。朝市をきっかけに魅力を再発見できそうです。次回も、朝ごはんを食べに横丁へ!


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イチinfo

ハモニカ横丁朝市

開催予定
毎月第3日曜日
7:00~10:00(10:00完全撤収)雨天中止
会場
吉祥寺駅北口 ハーモニカ横丁内
アクセス
JR中央線、京王井の頭線、吉祥寺駅下車。北口から徒歩約1分。
URL
ハモニカ横丁朝市Facebook

おいしいピンバッジ

小さなテーブルにいくつも置かれたファイルが目に留まりました。よく見ると、ずらりと小さなピンバッジが!そこに、なんだかおいしそうなモチーフを発見したものですから、食い入るようにページをめくり始めた私。たくさんのピンバッジを売られていたのは、アンティークの吉田商店さん。私が選んだのは、フランスのパン屋にスーパーマーケットとシャルキュトリ(食肉加工品店)、そしてタッパーウエアの4点。ここでも食いしん坊っぷりを発揮し、どれも食べ物つながり。なんと1個100円のものもあるのです。ステキなめっけもん、おいしいピンバッジにすっかりハマりました。また買いに行きます!