雑木林

家の近くを通る県道沿いに雑木林があります。
道幅が狭いうえに交通量も多いので歩行者には歩きづらい道で、そんな道の途中にある雑木林は「オアシス」のように感じていました。
雑木林の木は道路に覆いかぶさるように成長していて、車に乗っていても樹のトンネルをくぐるようで気持ちの良い風景をつくっていました。
樹齢が長いと思われる大きな木がたくさんあり、街の顔となっていたと思います。
私たち家族もこの雑木林があったからこの街に住もうと決心したといっても過言ではありません。

そんな雑木林がなくなってしまいます。
マンションと老人福祉施設になるそうです。
すでに道路沿いの大きな木々は伐採されてしまいました。

恐らく私が生まれるずっと前からそこにあったであろう木々が切り倒されているのを見ると、建築行為とは環境破壊そのものだなぁと感じます。
そしてわたしはその環境破壊を生業としている者のひとり。
あとは少しでも多くの木々が残るよう設計されていることを祈るのみです。
そして、この気持ちを自分が設計する立場のときに忘れてはいけないと思いました。

雑木林

※写真はグーグルのストリートビューからお借りしました。