広大なロフトで3兄妹がのびのび遊ぶ木の家

広大なロフトで
3兄妹がのびのび遊ぶ木の家
京都北山杉の丸太で仕上げた広いロフトと
バルコニーのある2階のLDKがこの家の主役だ。
開放感と強度を両立させるため施主と工務店の二人三脚で
細やかなやり取りを重ね、理想を超える空間が生まれた。
京都府京都市 注文住宅 タクミ建設 O邸
設計・施工=タクミ建設㈱ 文=竹添友美
- 広々とした2階のLDKを支えるのは、木造門型フレームを内臓した耐力壁。
木質門型フレームで強度を備えた
大きな間口のLDK
家のどこかに北山杉小丸太を使いたいというご家族の希望で、北山丸太協同組合を通じて当初は木の造作を依頼されたのが今回のご縁のはじまり。話し合いの中でタクミ建築の設計士による丁寧で細やかな対応や、自社大工が手掛ける木の家づくりの確かさに信頼感が生まれ、家を建てるところからの依頼となった。
3人の子供たちが、それぞれの部屋で遊びたい年頃を迎えることもあって、最優先事項は家の中でものびのび遊べる場所をつくることだった。2階に設けた大きな間口のLDK、そしてリビングの半分ほどもある広々としたロフトがこの家の大きな特徴だ。
- R仕上げが柔らかな曲線を描いて目にやさしい。
- 北山小丸太杉をふんだんに用いたロフトの手摺。
鉄骨もRCも使わない木の家づくりへのこだわりを叶えながらも、大型間口の強度を高める耐力壁は削れない。そのために木質門型フレームを組み合わせて壁の出っ張りを通常の半分以下の厚みに抑え、R壁で柔い印象に。また、ロフトの手摺には約束どおり北山杉小丸太をふんだんに使う一方、ロフト階段の手すりには鉄を用いてすっきりとモダンに仕上げた。
キッチンから眺める広々としたリビング、そして広いバルコニーへと伸びやかに繋ぐ大きな窓から差し込む日差し。無垢材の勾配天井がより開放感を感じさせる、温かな空間が完成した。
- キッチンとリビングを繋ぐスペースや、キッチン下のニッチなど空間の随所にこだわりが生かされる。
行動、信頼、感謝を忘れず
理想を超える家づくり
今回の家づくりを振り返って「奥様が毎晩遅くまでとても熱心に図面を見直されたのが印象的でした。やりとりした図面の枚数はその数なんと40枚にも及びました。本当に頑張られていて、お応えしなければと思いましたね。完成後の広いロフトにおもちゃがいっぱい並んで、子どもたちが楽しそうに遊んでいる姿を拝見できたのも嬉しかったですね」と設計士の山口さんは語る。
- 勾配屋根が広いロフトをより開放的に感じさせる。
「弊社には標準仕様がありません。お客様の求める基準が標準ですので、それを理解するために限られた予算と時間の中でできるかぎり打ち合わせの時間を多く取りたいと考えます。その上で何かを削らないといけないとしたら、うちでは構造に関しては譲れない基準があります。そして地場の材を使ったほうが土地に合っていて家が歪みにくいので、よっぽど嫌がられないかぎり京都産の材を使います。今回も珪藻土の壁塗りやウォルナット材の購入などご自身でやっていただくところと、棚など細かい造作はこちらから提供させてもらうなどのやりくりで理想を実現し、想像していた以上の家になったと喜んでいただきました」。
- インナーガレージと外構は、木の温かみを感じさせながらモダンな印象に。
所在地 | 京都府京都市 |
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家族構成 | 夫婦+子ども3人+犬 |
面積 | 210.43㎡ 延床 233.31㎡(1階 118.97㎡ 2階 104.34㎡) |
竣工 | 2022年4月(工期 2021年9月~2022年4月) |
設計・施工 | タクミ建設㈱ |
構造形式 | 木造軸組工法+門型フレーム |
主な外部仕上げ | 屋根=平板瓦葺き 外壁=防火サイディング材仕上げ 軒天井=無垢材 |
主な内部仕上げ | 天井=プラスターボード下地へ杉板目透かし12㎜、桧上小15㎜ 壁=プラスターボード下地へ漆喰珪藻土塗り 床=床合板下地へウォールナット15㎜、桧上小15㎜、メーカーの突板フローリング貼り |
タクミ建設株式会社
〒607-8211 京都府京都市山科区勧修寺東栗栖野町18-4
タクミは木造建築を主体とする大工職人の工務店です。
耐久性を十分に吟味した地元産材を厳選、質の高い大工仕事で木材の良さを存分に活かし、
伝統式でありながら同時に構造体強化型省エネルギー住宅を
耐震等級3を叶えた丈夫で長持ちする木造建築施工設計及び改修を行っております。
お客さまの限りあるご予算の中で最高の仕上がりとなるようご提案しております。
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