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9月2日(土) ~

9月14日(木)

安藤由紀 個展「楚々と咲く」

恵文社一乗寺店 安藤由紀 個展「楚々と咲く」

草花も木も、刻々と変化し続けながら命を繋いでいる。
生きることは、変わることを受け入れること。
自然から教わる日々は、新たな風を運んでくれた。

木を彫っていた人が染めることを始めたら植物の力強さを知り、勇気をもらいました。
豊かさは、すぐそばにもたくさんあることを気づかせてもらいました。
ささやかでも暮らしの中へこの気持ちを込めて届けられたらと思います。

2年前から関節リウマチを患い、一時期は手を動かすことが出来なくなりました。作ることが不可能になり、どうやって食べていけば良いか悩み、しかし、不器用過ぎて他に何も出来ないと気付かされて、やっぱり木工しかない、どうやっても続けて行くしかないという結論になりました。

元々、木が大好きで、木の生態や性質を知れば知るほど魅せられ、使い手の方にも日々器を使いながら、少しでも自然を想うきっかけになればと思いながらものづくりをしていて、辞めたくない気持ちもありました。

今まで、彫ることで木とより深く向き合えると感じて、彫りが自分らしいものづくりの表現だと思いながら、製作していました。

手首に痛みが出て、彫る作業も、刃物を研ぐ作業も出来なくて、でも、木工は続けたい、と思った時に、何年か前から少しずつ始めていた草木染めで新しい表現を模索してみようと思いました。

良き出会いによって、藍で木を染めることは10年前からしていたのですが、染めることで見えてくる新たな木の魅力にも気づき、藍染めと共に、他の植物にも興味が出てきていたところでした。

彫りたいけど彫れない、という葛藤はなかなか頑固で、解き放つには少し時間がかかりましたが、近頃は、リウマチになったことがきっかけで新しく染める表現を手に入れることが出来て、良かったなと思えるようになりました。

病気になったことは仕方ないし、リウマチは一生付き合っていくしかないので、手の調子とうまく付き合いながらのモノづくりの中で、手が痛いときは植物の採集をしようと新たな楽しみも出来ました。

今回の展示会に向けても、梅雨の手が痛い時期には、身近な植物を採集して乾燥させたり、草木染めについての知識を入れたりしていました。
主に夏の前に育つ植物を中心に、ミント、ヒメジョオン、よもぎ、枇杷、ヤシャブシ、など5種類の植物を煮出して染めた作品がメインの展示会になりそうです。

木も草花も環境によって多種多様な特徴があって、自然の中での役割がある。植物も採集する時期によって色も変わり、栄養分が強いときほど濃く出ることを知れたり、自然から生きる力強さを教えてもらうことがとても多く、勇気づけられます。

自然の命を大事に、自然の中から感じた気持ちを込めて、暮らしの中へお届けしたい。彫りも染めもあくまでも表現方法の一つで、一番は長く使って頂ける道具を作ること。ささやかでも伝えれるように、私も日々学び続けたいと思います。

安藤由紀 Instagram
徳島県在住
武蔵野美術大学短期大学部木工専攻 卒業
在学中は家具を学ぶ。
東京「ウッドユウライクカンパニー」にて、家具の販売を経験したのち、作りたい気持ちが忘れられず、ものづくりの道へ進むことを決意する。
長野の上松技術専門校で、工芸を学ぶ。
徳島「テーブル工房kiki」に5年勤務。
2009年に独立。
 
主に、器などの生活道具を中心に木を彫ったり身近な植物で染めたりして作品を製作しています。
日 時2023年9月2日(土)~9月14日(木)11:00~19:00(最終日 〜14:00まで)
場 所恵文社一乗寺店 ギャラリーアンフェール内 アテリ 京都府京都市左京区一乗寺払殿町10
H Phttps://www.keibunsha-books.com/
S N S
備 考※詳しくはこちらをご覧ください。

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