図1/デッキの基本的な構造

ウッドデッキの基本構造

デッキは風雨にさらされるため、家本体よりも傷みが早く、10年ほどで材の取り替えやメンテナンスの必要が出てきます。ですから、デッキは家本体の構造には組み込まず、あくまで「仮設」のものとして後付けするのが基本です(図1)。

まず、雑草や湿気を防止するために地面に土間コンクリートを打ちます。砂利を敷いても雑草は砂利の間から生えてきますし、PC板(コンクリートの板)を置いてもよいですが、コンクリート打設の方が低コストでしょう。土間コンクリートを打つ際は、雨水がたまらないよう水勾配を忘れずに。

次に、コンクリートの上に束(つか)石を置き、その上に束立てをしてシロアリ予防を施します(ヒバ油などを塗装すればさらなる効果が期待できます)。デッキの高さは地面から50㎝以上とすることで、風がよく通り、湿気・シロアリ予防にも効果的です。

デッキ材の張り方

デッキ材は釘ではなく、錆びにくいステンレスビスで留め、将来は板を外して裏返せるようにしておきます。木は必ず反るものなので、デッキ材は木表(年輪の外側)と木裏を揃えて張るようにしましょう。1枚だけ向きが異なると、その部分だけ足触りが違ってきます。通常は、木表を上にして張ります(図2)。

図2/デッキ材の寸法

「腐りしろ」というべきものを考慮して、デッキ材の厚さは室内のフローリングより厚めの35~40㎜とします。幅は100~120㎜が水はけの面でも適当です(これより広いと反りやすく見た目も大味な印象になります)。目透かし(板と板との間の隙間)の幅は、広すぎると子どもが足の指を挟む危険性があり、足裏の感触も悪くなります。逆に狭すぎると、板に反りや曲がりが生じた際に問題が生じます。目透かしの幅は、水はけもよく、風も抜けやすい9~12㎜くらいが適当でしょう。(図3)。

図3/木表と木裏を揃える

デッキ材を張る方向は、建物に対して平行に張るか垂直に張るかを選択します。室内がフローリングであれば、それに合わせた向きに張ると視線が伸び、より広がりが感じられるデッキになるでしょう。また、デッキの先端を250㎜ほど庭に張り出すようにすると、縁に腰掛けるのに便利です(図4)。この場合、幕板の関係で、デッキ材は建物と垂直に張った方がより軽やかな印象に仕上がります(図5)。

図4/先端を庭に張り出す

図5/幕板のつき方