かものみや食品市場人気の市のにぎやかさを楽しむのも好きですが、生まれたばかりの市が少しずつ育っていく様子を体感することも、イチ好きならではの楽しみ方だと思っています。そんな新たな市のひとつとして注目していた、小田原の「カモイチ(かものみやクラフト市)」を訪れました。会場の「かものみや食品市場」は、精肉から調味料までが揃う卸売市場として1967年に誕生。一時は活気にあふれていましたが、時代とともに利用者数も減少し、かつての盛況ぶりは失われていました。近年は、業者だけではなく一般客も利用できるようになっていますが、それもあまり知られているとはいえず、長く閑散とした雰囲気が続いていたそうです。

カモイチそこで、「若者やファミリー層にもなじみやすいクラフト市とのコラボで、市場自体の活性化にもつながれば」と、西湘エリア在住のライターと手作り雑貨カフェ店主、建築デザイナーの3人が、市場を会場にした新たな市の開催を提案。市場側は、思わぬ呼びかけに、当初は戸惑いもあったそうですが、なんとか地元を元気にしたいという思いは同じ。時間をかけてコミュニケーションを図り、今年5月、ようやく第1回目のカモイチが開催されることになりました。

カモイチ会場の市場は、昔の映画に出てくるような昭和レトロな雰囲気にあふれています。それは、今作りたいと思っても作ることなどできない、時代が培った唯一無二のもの。「ここでイチができるなんてうらやましい!」と思ってしまったほどです。私が訪れた、第2回カモイチには、フェルトアクセサリーや手芸素材などの雑貨から窯焼きピッツアやペルシャ料理のキッチンカーまで、クラフトとおいしいものにまつわる12組が参加。地元小田原で誕生したという童謡「めだかの学校」にちなんでか、めだかの稚魚を販売される方が出店していたり、なんだかとても自由な雰囲気!しかし、どれもが会場にぴったりマッチしています。出店メンバーの皆さんも、カモイチにしかない空気感に魅了されてエントリーしているのだなあと感じました。

もうひとつのお楽しみが、市場内の散策です。この日は市場の特売日にも重なり、お得な商品がいっぱい!今回は、調理道具専門店にて、スパゲティーナポリタンを盛りたくなるようなステンレスのオーバル皿やバーベキュー串を格安で手に入れることができました。カモイチ
ゆっくりと地元に根付いた「市場×イチ」に育てていきたいという「カモイチ」。2回の開催を経験して、市場側からは「市場関係の参加業者も増やして、カモイチとの合同イベントを定期開催していこう」との提案も出てきているとか。カモイチ側も「この独特の雰囲気が好き!」と共感してくれる出店者を募りながら、さらなる企画の充実を図っていくそうです。他にはない、市場の中のイチ、これからがますます楽しみになりました!


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イチinfo

カモイチ(かものみやクラフト市)

開催予定
第3回は8月開催予定。
*次回から3カ月ごとの開催を予定。日程詳細は公式facebook参照。
会場
かものみや食品市場
神奈川県小田原市酒匂1054
アクセス
電車:JR東海道本線・鴨宮駅下車。北口から鴨宮駅前北口商店会を抜けて新幹線高架の手前を右折。 線路沿いに進み、菊川ガード下交差点を右折。 巡礼街道沿い、青果市場交差点の先、右側。*駅から徒歩約20分
車:西湘バイパス・国府津から約5分。巡礼街道・貨物駅入口交差点の先、左側。*無料駐車場あり
URL
http://facebook.com/kamoichi

パンダめだか

出店者の「湘南めだかの学校」にて購入。お話を聞いていたらかわいくなって、連れて帰ることにしました。幼少期以来のお魚との生活ですが、毎朝エサを食べる姿をじっと見つめてしまうほど癒されています。元々田んぼに生息していたことから、日当たりの良い、浅くて広い環境を好むと教えていただき、とりあえず……家にあった特大タッパーへとお引越し。何か器も再考し、水草浮かべたりして環境を整えてあげなければ。ちなみに、名称の由来は「目の周りに黒い縁取りがあるように見えるから」というシンプルなものでした。*5匹で300円(今月のみの特別価格。通常は500円)