ゆすはら「農村歌舞伎舞台」を訪ねて

高知県高岡郡梼原町宮野々

農村歌舞伎舞台

幕末から庶民の娯楽の殿堂として、農村歌舞伎などの地芝居があったようで、昭和45年(1970年)までに確認された農村舞台の数は現存・廃絶合わせて全国で1777軒と報告されている。

梼原町にも3棟残っており、今回はその中の一つ、津野山舞台(円明寺・宮野々廻り舞台)を訪ねた。梼原の舞台は、鍋蓋式廻り舞台であって、すべて社寺境内を利用して、一戸建てとしている。

県の有形民俗文化財に指定されているこの歌舞伎舞台は、2月25日から20年ぶりのカヤ葺き屋根の葺き替え作業が始まった。
地元でカヤ葺き職人の川上義範棟梁(74歳)が担当し、3月20日の完成を目指して進められている。

方形の屋根も特徴だが、小屋組の架構も素晴らしい。往時の庶民の持つエネルギーがひしひしと伝わってくる。